ハロー効果と採用の陥穽

皆さんはハロー効果と呼ばれる心理現象をご存知でしょうか。

難しい概念ではありません。簡単に言えば、ある人物の長所を見つけると、それ以外の要素を正確に評価せず、ただただ素晴らしい人物だと過大評価してしまうことを言います。

もちろん、同様のメカニズムに基づく過小評価も含まれます。

例えば、英語能力試験のスコアが優れた人物の履歴書を見たとしましょう。「彼に任せれば海外企業とも取引できる」だの、「フランス語も勉強させればすぐに習得できるはずだ」だのといった期待を掛けてしまい、即座に採用決定してしまう担当者も少なくありません。

しかしこの採用方法は極めて軽率です。履歴書の内容は正しくても、そこから導いた結論は想像の範囲を超えないからです。想像通りに活躍してくれる社員は、意外に少ないものだと理解すべきです。筆者の経験から言えるのは、学歴や前職ほどいい加減な基準はありません。

学歴が高くても仕事の出来ない人は沢山います。前職が有名企業であっても、何のスキルも身に付いていない人もいます。

では専門スキルが履歴書に書かれていた場合、どのように判断すべきでしょうか。この場合も留保が必要です。

確かに当該スキルは身に付いているのかもしれませんが、転職理由が人間力の欠如にあるのかもしれないからです。

実は専門スキルに気を取られて採用した人物が、入社後に会社内で暴れてしまうケースは珍しくないのです。「暴れてしまう」とは、人間関係を壊してしまうという意味です。

人間力の乏しい人を落とすためには、まずは採用担当者がハロー効果に気を付けることです。そして、成功のための面接マニュアルを事前に策定し、そのフローの通りに実施することです。